2−3−1 探査仕様

屈折法地震探査は、地層が何層かにわたる成層構造をなしていると考えられる場合に、それぞれの地層境界付近を伝播する屈折波の初動を解析して、各層の速度を求める手法である。新第三系の地層の速度は反射法地震探査の速度解析により推定することができるため、ここでの主な対象は先新第三系の基盤岩の速度である。

屈折法地震探査は、P波反射法地震探査と同じ受振測線で実施した。

発震点は、測線の両端および中間の3ヶ所とした。

調査に先立って決定した屈折法の発震点は表2−3−1−1の3点である。なお、発震点番号は、昨年度の調査(4発震点)から通算して命名している。

震源として大型のバイブロサイス4台を用い(図2−6−1参照)、反射法の全受振器である948チャネルの展開を用いてGDAPS−3型探鉱機でデータを取得した(図2−5 参照)。

本調査の測定仕様はつぎのとおりである。仕様一覧は表2−1 にも示した。

[P波屈折法地震探査]

<発震系>

震源:           バイブロサイス 4台

スイープ周波数:    6〜40 Hz

スイープ数/発震点: 50〜125 回

総発震点数:      3点

<受振系>

受振器:         SM−7(10 Hz)

受振器個数/受振点: 9個

受振点間隔:       25 m

総受振点数:       948点

受振器総展開長:    23.7 km

<記録系>

探鉱機:          GDAPS−3 一式

サンプル間隔:      4 ミリ秒

記録長:          15秒(S6 は20秒)

チャネル数:       1020チャネル(三成分受振器含む)

展開:           固定展開