本調査は、千葉県の西部で反射法地震探査・屈折法地震探査および微動アレー調査を実施し、その結果と既存資料を基に地下構造の解明を行ない、地下構造調査にあたっての調査方法を確立し、地震防災対策の基礎資料を得ることを目的として行われた。本調査は3年計画で実施しているものであり、本年度はその2年目にあたる。昨年度の調査結果は、「平成10年度 地震関係基礎調査交付金 千葉県地下構造調査 成果報告書」(平成11年3月)にまとめられている。
当該地域の深部基盤岩の構造形態を確認するための手法として、大型のバイブロサイスを震源とする探査を実施した。
深部基盤岩のP波速度を求める手法として、大型のバイブロサイス4台を震源とする屈折法地震探査を実施した。
また、S波速度構造を求める試みとして、大型バイブロサイスまたはS波ミニバイブを震源として三成分受振器による地震探査を局所的に実施した。
微動アレー調査では、昨年度実施した2地点の追加観測、および24地点での新たな観測を実施した。
調査は平成11年9月より開始し、平成12年3月に終了した。
調査の実施にあたっては、「千葉県地域地下構造調査委員会」を設置し、調査計画、調査結果の評価等において、専門的・技術的指導および助言を受けた。