3−2 今後の課題

今後の課題として、以下のものが上げられる。

(1)基盤内部のS波速度については、充分なデータが得られていない。微動アレー調査の適切な取得仕様での追加観測等を含めて、複数の調査を検討する必要がある。

(2)基盤上部の堆積層でも、P波速度構造・S波速度構造ともに手法によって異なる場合があるので、追加観測およびそれによる再検討によって原因を究明する。

(3)地下構造を明らかにするには反射法地震探査が有効であり、今後追加調査によって当地域の地下構造を明らかにしていく。

(4)バイブロサイスを震源とする3成分受振器の観測でS波(SV波)が観測されており、この活用を検討する必要がある。

(5)今回観測された屈折法地震探査について、基盤上面の速度2.8km/sの屈折波がどのような原因であらわれているものか究明し、確認されていない三浦層群上面の屈折波との関係についても検討を加える必要がある。

(6)今後のデータの蓄積により、 それぞれの手法の確立・対比・適用場所・適用範囲等について検討していく必要がある。