(5)位相速度の信頼性

ここで求められた位相速度の信頼性について数値シミュレ−ションによる「アレ−サイズと推定可能な位相速度の最大波長との関係」に基づいて吟味する。

最大アレ−半径をR(m)、最小アレ−半径をRmin(m)、5%の誤差以内で求められる位相速度の波長をλ(m)とすると、

2Rmin≦λ≦10R(SPAC法) @

√3Rmin≦λ≦(3〜5)R(F−K法) A

なる関係がある。

解析に供した最大アレ−半径は2,000mであることから、@式より推定可能な位相速度の最大波長は、20,000mとなる。一方、観測で求められた位相速度は周期7.7秒で2.18km/secであることから、波長は約16,800mとなり推定可能な範囲にあることから信頼性が高いと判断した。