当初、南海神付近をアレ−の中心点として図上計画を立て、現地踏査を行った結果、大半の地震計設置点が昼夜稼働の工場敷地内もしくは工場に近接したため、観測に不適と判断し、中心点の位置を西へ約2〜3km程度移動する案と北へ約1km程度移動する案を計画した。
既存の反射法地震探査結果との比較するという観点から、現地踏査を経て北へ約1km程度移動する案を採用し、中心点を西船1丁目浅間神社敷地内に置いた。
本地点では、SPAC法によって固有周期8秒のPELS73V地震計(以下「PELS」)、固有周期7秒のLE−3D/5S(以下「レナ−ツ」)およびMTKV−1C(以下「MTKV」)の3台を各地震計設置点に近接設置した。アレ−の形状は、前述(1)と同様に二重正三角形とし、その各頂点および重心の計7箇所に地震計を設置した。アレ−サイズは下総の基盤深度が約1,500mで最大アレ−半径を500mと設定したことと本地点での基盤深度が反射法地震探査結果から約2,200mと推定されることから、最大アレ−半径を下総の倍に設定し、外側半径が200m、600m、1,000mの二重正三角形で各1回、計3回の観測を行った。
位相速度解析を行った結果、基盤のS波速度を求めるのに必要な位相速度の信頼性がなお不十分である可能性が高いと判断し、外側半径2,000mのアレ−観測を追加した。表2−8にアレ−サイズを示し、別冊資料に各地震計設置点位置を「点の記」として示した。