・都市現況図(1/2,500)により観測点(地震計設置点)の予備設定を図上で行い、それをもとに観測場所の下見によって設置場所の確保の可能性や車両、工場振動、野外重機等の非定常ノイズ(以後「非定常ノイズ」という)源の有無等を確認した。距離の誤差は、5%以内に収めるように設置点を決定した。
・観測点(地震計設置点)が私有地の場合は、所有者に許可を求めた。また道路を使用する場合は道路使用許可申請を行い、許可を得た。
・下総観測井および海上自衛隊下総教育航空群司令部については、観測内容、設置場所や日程を説明して許可を得た。
・観測は各点独立記録方式を採用し、地震計1台毎(船橋では、3種類の地震計毎)に記録器を設置して微動データを収録した。観測に際しては、地震計の水平を保ちつつ充分に地面と接するよう注意した。
・観測に先立ち、使用する機器を近接設置して5分程度の微動観測を行うキャリブレ−ション(ハドルテスト)を実施し、コヒ−レンス等を求めて使用機器の特性が揃っていることをチェックした。図2−49−1、図2−49−2に一例を示す。
・観測は非定常ノイズの少ない時間帯を原則とするが、事前調査における非定常ノイズの状況から判断して下総では昼間観測とし、船橋では深夜観測とした。
・通常の観測時間は60分としたが、アレ−サイズによっては、90〜120分の観測を行った。デ−タのサンプリングは100Hzとした。また各地震計による微動観測開始時間の誤差は50ms/day以下とした。GPSの時刻更正は、必ず観測開始前に実施した。
・デ−タの吸い上げを行い、波形のチェック、スペクトル分析等を行って観測されたデ−タが解析に使用できないと判断された場合には、再観測を実施した。
表2−5に観測日時一覧を示す。また表2−6に使用機器一覧を示す。