この結果以下のことが明らかになった。
・ レイトレーシングで得られた速度構造モデルは、測線全体の観測走時をよく説明できるモデルとなっている。
・ レイトレーシングで求まった堆積層の速度を反射法速度解析によって得られた速度とともに以下に示す。両者の速度は、極めて良く一致していることが分かる。表9
・ レイトレーシングによる解析の結果、基盤の速度は5.0km/secを示す。
・ P波屈折法によって得られたP波速度構造図を図3−1−9−1に示す。図3−1−9−2には、平成14年度の調査結果から導いた岡崎平野におけるP波速度(Vp)とS波速度(Vs)の関係、
Vs=0.687*Vp−721 (3.2.1)
を用いて本年度測線において得られたP波速度からS波速度を推定した結果を示した。前述のように3.2.1式を用いてVpから計算されるVsは実測値に対して±100m/sec程度のばらつきを有しているため、S波速度については推定範囲を示した。基盤のP波速度については、屈折法の結果(5.0km/sec)を、S波速度については安城観測井における結果(3.3km/sec)を用いた。