地表の震源から発生した弾性波は、地層中を伝わり、地層境界面(速度と密度が変化する面)で反射して再び地表へ戻る。これを記録して、反射波の到達時間と振幅を処理・解析することにより、地下の速度構造と地質構造形態(地層の重なり具合)を明らかにするのが反射法の原理である。付録2に反射法地震探査概要について述べた。
(1−2) 調査測線概要
調査測線の位置を図2−1−3に示した。
P波反射法地震探査の測線は、愛知県碧南市から高浜町、東浦町、大府市を経て刈谷市に至るほぼ南北方向約20kmの測線である。本反射法地震探査は、対象地域の先第三系基盤上面までの構造および速度を捉えることを主目的として実施している。
調査測線では、交通のノイズが大きいことから、大型の非爆薬人工震源バイブレータ1台〜2台を震源として用いた(図2−1−2参照)。
バイブロサイス調査は、受振点間隔25m、発振点間隔75m(標準)、260チャンネルのCDP重合法に基づくデータ取得を行った。
測線上に設置された受振器で取得された反射波データは ディジタルテレメトリー型探鉱機によって記録された(図2−1−1参照)。
本調査の測定仕様を表2−2−1 にまとめて示した。詳細は付録3に示した。