6−2−1 反射法地震探査の概要

地表の震源から発生した弾性波は、地層中を伝わり、地層境界面(速度と密度が変化する面)で反射して再び地表へ戻る。これを記録して、反射波の到達時間と振幅を処理・解析することにより、地下の速度構造と地質構造形態(地層の重なり具合)を明らかにするのが反射法の原理である。

付図2−1に反射法の作業概念図を示した。図の上部に調査の概念図を示した。図の下部に示したように、反射法の結果は、測線上の共通反射点直下の反射波を、測線に沿って一定間隔に並べて表示される(反射断面図)。このことにより、地下の地層境界面の形状が反射波の並びとして表現され、地下地質構造形態が理解できる。

また、反射波の振幅は、地層境界面での速度の差が大きいほど大きくなるので、反射断面図上の反射面の振幅から地層の性質についてもある程度推定できる。

バイブレーター震源は、1つの発震点で何回もの振動を発生させ、クロスコリレーションと呼ばれる処理を行なうため雑音に強く、都市部においては多く用いられる。