3−1−8 岡崎平野における堆積層中の三次元速度モデルの作成について
図3−1−16には、反射法における比較的大きな速度境界であるD層(Vs=1.0km/sec前後)の上面深度およびこれに対応すると考えられる微動アレイ解析結果による第3層(Vs=860〜1190)上面深度(反射法と同様に大きな速度境界となっている)を同一面と考え、この面の深度コンターを作成した。反射法の解釈結果によれば、この面は東海層群下部内の反射面に相当する。また、安城観測井については、D層は尖滅している可能性があるので、基盤上面(350m)をD層上面(層厚は0)として用いた。 岡崎平野においては、反射法測線が1断面しか得られておらず、坑井情報、微動アレイデータともに分布が限られている。特に、知多半島および岡崎平野南部における情報が不充分である。このため、現有のデータからでは、広域の堆積層の詳細なP波およびS波速度構造を推定するには至っていない。