安城観測井および今年度実施したP波およびS波反射法地震探査によって得られたVpおよびVsの関係を調べた。図3−1−12は上記の結果から得られたVpとVsをクロスプロットした結果である。VpとVsの関係は、Vsが約300m/s以上においては
Vs=0.687*Vp−721 (3.1.1)
の線型関係式で近似できる。ただし、以下の条件が必要である:
・ Vsが300m/sec以上であること。
・ 推定されたVsは±100m/sec程度の推定誤差が含まれる(図3−1−12)。
図3−1−13にはこの関係式を用いてP波速度からS波速度を推定した結果を示した。前述のように3.1.1式を用いてVpから計算されるVsは実測値に対して±100m/sec程度のばらつきを有しているため、S波速度については推定範囲を示した。基盤のP波速度については、屈折法の結果(5.0〜5.2km/sec)を、S波速度については安城観測井における結果(3.3km/sec)を用いた。