これらのうち地質調査所(現在の産総研)が実施した養老断層の調査における反射法地震探査の結果(須貝・杉山、1999)は、平成11年度に愛知県が実施した反射法地震探査と同様な位置であり、平野中央部のデータの解釈の参考とした。その探査結果を、既往反射法地震探査の一例として、図3−4−7に示す。東海層群が深くとらえられ、上面深度は500−1000m(層厚500−700m)で養老断層に向かって深くなっている。
岐阜−一宮断層帯調査は、濃尾平野の北部を短いながら東西に横断する2つの測線で実施されており、その基盤岩類として想定される深度は、先の鍋田から北に延びる屈折法探査の結果よりも浅く示されている。北側の測線では約400m、南の測線で約600m程度の深度である。この範囲では中新統はごく薄いことが示されている。
図3−4−7 養老断層活断層調査における反射法探査深度断面