3−5 強震動観測記録

強震動観測記録は名古屋市よりも南東側の地域における記録を収集した。この地域内には43の市町村の観測点、気象庁の8観測点、14のK−net観測点と8つのKik−net観測点がある。また、大学や民間機関(愛知工業大学や中部電力等)も地震観測を行っており、これらの観測記録および市町村の観測記録は名古屋地域強震観測研究会(現、名古屋地域地震防災研究会。参加機関:名古屋大学、愛知工業大学、愛知県、名古屋市、中部電力、東邦ガス。以下、「名震研」と記す)により精力的に収集・整理・解析が行われている。

今回の調査では、気象庁、K−net、Kik−netの観測点の記録を収集したほか、「名震研」で収集・整理されている43市町村の観測点と民間機関による3観測点の記録を提供していただいた。これらの観測点のリストを表3−5−1−1表3−5−1−2に、観測点位置を図3−5−1に示す。

一方、収集対象とした地震は、表3−5−2に示す7地震である。これらの地震は、

・規模はそれほど大きくないが対象地域直下で起きた地震(EQ−7)

・対象地域近傍で起きた中規模地震(EQ−2,EQ−3,EQ−4,EQ−6)

・震央は対象地域からは遠いが比較的規模の大きな地震(EQ−1,EQ−5)

である。これらの地震の震央位置を図3−5−2に示す。

以上の地震と観測点を対象に収集した強震動記録の一覧を表3−5−3に示す。