3−1−8 強震動観測記録

濃尾平野周辺での強震観測状況は福和・飛田ほか(1999)により報告されている。これによれば、東海3県(愛知県、岐阜県、三重県)下の強震観測点は約500であり、その半数が3県の震度情報ネットである。そのほかには、科学技術庁のK−Netと気象庁の観測ネットが合わせて約100点がある。これらの官民様々のデ−タは名古屋地域強震観測研究会(名古屋大学、愛知工業大学、愛知県、名古屋市、中部電力、東邦ガス等)により精力的に収集・整理・解析が始められている。

本調査では将来的には推定された3次元地下構造をもとに地震動シミュレーションを実施し、実際の観測記録との比較検討が必要になる。平成11年度には以下に示す1998年から1999年までの主要な6個の地震について愛知県の震度情報ネットワークを中心として他機関(三重県、名古屋市、気象庁、K−NET、名古屋大学、愛知工業大学、東邦ガス、中部電力)のデータを収集・整理し、ディジタルデータとして今後の使用が可能なようにした。

表3−1−8−1

図3−1−7には収集した強震動観測点位置図を示した。図3−1−8には平成11年度測線に沿った強振動観測点図を示した。図中には浅層ボーリング位置も併せて示した。図3−1−9には、1998年4月22日の地震に対して得られた強震動記録を浅層ボーリングによる層序区分、N値と共に示した。