1−7−6 総合解析

1)濃尾平野内の基盤到達井におけるVSP結果から、堆積層中(ただし、Vs≧300m/sec)のP波速度とS波速度の関係を導いた(ただし、Vs≧300m/sec)。この関係を用いて、平成11年度および平成12年度測線上において、P波速度構造から広域の堆積層のS波速度構造を推定した。

2)濃尾平野においては、重力と基盤深度からは平野全域に適用できる線形関係は見出されなかった。

3)基盤到達井、反射法地震探査結果および微動アレイ探査結果から広域の基盤上面深度を推定した。全体の傾向は重力データと整合しているが、濃尾平野南部(特に名古屋市南西部)においては、重力の傾向と一致しない。この部分は、用いたデータの密度が不充分であり、今後の調査の積み重ねが必要である。

4)堆積層中の広域の詳細な速度構造は、データが不充分であるという理由から推定するに至っていない。