4−1−6 ケーシングプログラム

ケーシングプログラムは下表の通りとし、以下に手順および概要を述べる(図4−1−7参照)。

表4−1−3 ケーシングプログラム

(a) 各ケーシングについて全孔長にわたりセメンチングを行い、ケーシング管が孔芯に設置できるようにケーシングにセントラライザーを取り付けた。セントラライザーの員数は、8インチ管は上下2箇所(上端掘削基準面下30p、下端50p直上)、5インチ管は5箇所とした。

(b) 12Bケーシングは、14 3/4″孔径で掘削後挿入した。

(c)方位設定機構は、観測装置を定方位に設定するためのガイド機構であることから、非磁性ケーシングの下部に接続し、材質はSUS316製とした。

(d) 非磁性ケーシングの性能は以下の通りとし、検査に合格したものを使用した。検査成績表は巻末資料に示した。

A 材   質  SUS316製

B 導 磁 率  0.6ガウス以下

C 偏   心  0.5o以下

D 内面仕上げ  1OS以下

(e) 方位設定機構の下部に、チュービングを通すための穴と沈殿物の通過する溝をもった台座を設け、 材質はSUS316製とした。

(f) 方位設定機構付非磁性ケーシングおよび台座の制作にあたっては、事前に設計図を提出し、県の承諾を得たものを用いた(図4−1−8)。

(g) セメンチングに使用するセメントスラリーの比重は、1.8とし、スラリー調合毎に比重の測定を行った。

(h) セメンチング後、8″ケーシングについては加圧テストによりセメンチング状況を確認した。

図4−1−8 非磁性ケーシング寸法図