{54} 議論3

(議論3) 秋田・山形沖の空白域

日本海東縁部の変動帯に沿って、千島海溝沿いのプレート境界と同様に、大きな地震が地震の活動期に隙間も重複もなく連なって発生するとする説に則れば、この地域は第一種空白域とも考えられる。しかし、日本海東縁部の変動帯における歪みの蓄積速度が太平洋側のプレート境界に比べて小さいために過去の地震の履歴がはっきりせず、この変動帯に沿った地域で隙間なく大きな地震が発生し得るという根拠は、必ずしも強くない。