(4)吉野地震(1952年7月18日、M6.8、深さ60km)

吉野地震は、太平洋側沖合から近畿地方の下に沈み込んだフィリピン海プレート内の地震であり、奈良県中部の深さ約60kmで発生した。震度分布を図7−25に示す。奈良県及び周辺地域に被害が生じ、全体として死者9名、住家全壊20などの被害{25}が生じた。この地震は震源が深かったために、被害がやや広範囲に及んだ。

 余震活動を見ると、観測された余震の数は少なく、最大の余震は8月9日に発生したM4.1であった。