伊豆諸島の周辺では、火山活動に関連して、噴火の前後にやや大きな浅い地震を伴ったり、大規模な群発地震活動が発生して、局地的に大きな被害が生じることがある。最近では、伊豆大島では1986年11月の噴火に伴って最大M6.0の地震が発生し、三宅島では1983年10月の噴火に伴って最大M6.2の地震が発生したことが知られている。また、三宅島の南方ではその前年の1982年にも最大M6.4の群発地震が発生している。新島及び神津島の近海では、ここ数年群発地震活動が活発である。例えば、1992年には、3月、6月、10月にそれぞれM5.3、M5.2、M5.1を最大とする地震活動、1994年にも最大M5.3を最大とする地震活動があった。また、1936年の新島近海の地震(M6.3)では、新島・式根島で死者3名などの被害{73}が生じた。なお、新島と神津島の最新の噴火活動は、いずれも9世紀である{74}。
また、伊豆半島など周辺地域で発生する地震や三陸沖や東海沖・南海沖などの太平洋側沖合で発生するプレート境界付近の地震によっても被害を受けることがある。さらに、外国の地震によっても津波被害を受けることがある。
また、伊豆諸島及び小笠原諸島周辺における小さな地震まで含めた最近の浅い地震活動を、それぞれ図5−53、図5−54に示す。
表5−7 東京都に被害を及ぼした主な地震