この地震に伴って、秋田県の横手盆地東縁断層帯の北部(生保内断層、白岩断層、太田断層、千屋断層)や岩手県の雫石盆地西縁−真昼山地東縁断層帯の一部で地表にずれが生じた。例えば、横手盆地東縁断層帯の一部である千屋断層では断層の東側が西側に対して最大3.5m隆起した{31}。また、雫石盆地西縁−真昼山地東縁断層帯で生じたずれは川舟断層と呼ばれ、断層の西側が東側に対して最大2m隆起した{32}。
活断層調査などによると、陸羽地震は逆断層型の地震であったことが明らかとなり、千屋断層では陸羽地震の約3500年前に大地震が発生したと推定されている{33}。なお、横手盆地東縁断層帯は、陸羽地震で北部の40km程度の長さの区間が活動したが、南部は活動していないと考えられている{34}。
また、本震発生の8日前の8月23日から最大M6.4の地震を含む活発な前震活動{35}が見られ、一部で被害が生じた。また、余震の状況を図4−32に示した。