本震発生から10日後の1月7日に発生したM7.1の最大余震は、発生した場所が岩手県北部沿岸地域に近かったために、八戸市で震度5が観測され、負傷者や家屋倒壊などの被害が生じた{27}。余震活動は活発であり、1月7日の最大余震に伴って一時増加したが、余震回数は順調に減少した(図4−27、図4−28)。
また、地殻変動観測(GPS観測)によると、三陸はるか沖地震の発生に伴い、北海道から東北地方に及ぶ各地で東方向に数cm移動するような地殻変動が検出された{28}。
なお、三陸はるか沖地震の震源域は、約30年前に青森県東方沖で発生した1968年の十勝沖地震(M7.9)の震源域と一部重なっている{29}。このことは、プレート間地震のくり返し間隔を研究する上で重要な課題となっている。