3−3 各地域に被害を及ぼす地震及び地震活動の特徴
北海道は、中央部を南北に山地が連なる。これらの山地と交差するように、知床半島から東へ延びる火山帯と、地質・地形的には東北地方の延長である南西部とが石狩低地で接している。また、えりも岬沖合で日本海溝と千島海溝が接し、海溝の延びる方向が折れ曲がるように向きを変えている。この海溝が折れ曲がる地域に近い日高山脈南部の地下では、太平洋プレートが変形しながら沈み込んでいる{26}。これらの構造の違いが地震活動にも反映していることが分かっているので、北海道を東部(網走、釧路、根室の各支庁)、中部(宗谷、上川、留萌、石狩、空知、胆振(苫小牧市より東)の各支庁)、日高・十勝(日高、十勝の両支庁)、南西部(後志、渡島、檜山、胆振(苫小牧市以西)の各支庁) の四つの地域に分けて地震活動の特徴を記述する(図3−24)。