(3)日本海東縁部の地震

最近、東北日本の日本海側沖合において、1983年の日本海中部地震(M7.7)、1993年の北海道南西沖地震(M7.8)などの大きな地震が南北に連なるように発生した。また、日本海東縁部に沿って、プレート境界があるとする説も出されている{17}図2−17の破線)。このため、この地域の地震を日本海東縁部の地震としてタイプ分けし、説明する。

 この地域の大地震は比較的浅いところで発生するため、それに伴う海底での地殻変動(隆起や沈降)により、津波が発生することが多い。その場合、震源が陸域に近いため、震源に近い沿岸では、強い地震動が生じるほか、その数分後には津波が来ることもある。また、震源から遠い地域の沿岸にも津波が来ることがあるほか、日本海は陸で囲まれているために、津波の伝わり方が複雑で、地震から数時間後に津波の高さが最大になる場合もある{18}