砂層頂部には層厚2cm〜5cmの黒色を呈する腐植質シルト(古土壌)がみられる。未分解の植物片が多く集積し、トレンチ南側壁面のS12−S13では、炭化木片がみられ、形状から自生していた木の根と考えられる。この炭化木片の14C年代は2450±60y.B.P.(BC790−390)である。
トレンチ壁面ではU層は平野側に向かって5°前後で西傾斜している。また、U層はトレンチ南側壁面のS4、北側壁面のN4より東で、東側に向かって薄くなり、下位のW層にアバットする。
U層を構成する古土壌、砂層はボーリングTd−2、Td−3でも確認される。低崖の西側のトレンチS15、N15付近で掘削されたTd−3では標高15.64m〜14.79m(深度1.95m〜2.80m)に、最も平野側で掘削されたボーリングTd−2では標高15.63m〜14.44m(深度1.81m〜3.00m)にU層が認められる。ボ−リングTd−2、Td−3の結果から、U層上面はほぼ水平で、基底面は2°程度で西傾斜となる。