4−2−3 C層

C層は断層Sより低下側にのみ分布し、腐植に富む砂礫混じりのシルト層からなる。不明瞭であるが、一部で有機物の含有量の差による層理が認められる。層厚は約40cmである。下位のD層との境界は不明瞭だが、有機物の含有量の差によって区分できる。一方、C層は上位のB2相に不整合に覆われている。

C層は有機物の含有量が多い部分が水平に連続すること、層相、考古遺物の産出状況から、斜面に堆積したものではなく、現在の地表面とほぼ平行に堆積したと思われる。

C層の14C年代は最上部から1230±80y.B.P.(AD650−990)が得られている。遺物は9世紀後半〜10世紀(土師器:相模型甕[SA7])、10世紀前半(須恵器:杯[SA8])、10世紀代(土師器:相模型甕[SA9])、平安時代末以降(陶器:壺?[SA10])のものが出土している。