図4−1−12にボーリングNo.1−5とトレンチN面断面図を、図4−1−13にトレンチN面のセンター(C)とボーリングNo.1−5での各層(B層〜K層)の高度差を示す。図よりE層より上方では地層の高度差が120cm前後であるのに対し、C層では170cmと大きな傾向を示す。
以上からD層までは断層による変位を受けていると考えられる。その場合、年代測定結果から、25,500〜25,000年前後にイベントがあったものと考えられる。
図4−1−13から、下保木地区での鉛直変位は約50cmと推定される。
断層面に条線を確認しており、その方向は、N56°W方向で22°NW落ちとなる。
図4−1−14に示すように、鉛直変位量(Dv)と条線の方向から実変位量(net slip)D、水平変位量(Dh)を計算すると以下の様になる。
D=0.5/sin22°=1.33(m)
Dh=0.5/tan22°=1.24(m)
表4−1−6に下保木地区の変位量を示す。