(4)豊西層群(中生代ジュラ紀)

@分布

上岡枝藤内畑〜貴飯地区のみに分布する。この地域の北東側山地に広く分布する豊浦層群とは断層関係で接していると考えられる(後述)。木屋川の南西側(上大野地区)の豊浦層群との関係は不明である。関門層群下関亜層群の岩石に(平行)不整合に覆われている。関門層群脇野亜層群とは、直接接している露頭が確認できず、その関係は不明である。おそらく、その分布形態と地形から高角度の断層によって境されている可能性が高い。

A岩相

中粒〜粗粒の塊状砂岩・礫岩を主体とし、泥岩を挟在する。砂岩、礫岩ともに石英・長石質で、風化するとマサ土状の岩相を呈する。礫岩は側方の連続性に乏しい。

これまでの研究によって、豊西層群は下部の清末層と上部の吉母層に区分されるが、本調査地内のものは、その岩相と分布域から清末層に対比される。

B化石

豊浦層群の砂岩頁岩互層中から得られる植物化石と同様の種を産し、このなかに、センタイ類化石Thallites yabei が含まれる(山口博物館、1975)。