一般に、深い構造に対応した重力分布ほど長波長成分が卓越し、おおむねその波長成分に対応した深度の地下密度構造を表現している。その深度は波長を4〜7で割った値が目安となることが経験的に知られている。例えば波長帯域が3.5km〜25kmの場合には、深度はおおむね数百m〜数kmということになる。
重力探査の解析は、現地で観測された重力値にフィルター処理を施して、対象とする深度の密度差の情報を導き出すことが主たる解析となる。
図1−2−8 にオリジナルデータのブ−ゲ異常図を示す。図1−2−9は図1−2−8にフィルター処理を施したものである。図1−2−10および図1−2−11にはそれぞれ長波長成分(波長で約25kmよりも長い成分)の重力分布、短波長成分(波長で3.5km〜25km)の重力分布を示す。