(3)活動間隔

平成12年度調査時点では、長井市平山地区において、細区分した扇状地性地形面ごとに変位量が異なることから、L4−1面形成以降2回の活動を指摘した。しかし、平成13年度調査により、平山地区の地形面が細区分されずL−4面に一括されたことから、この地区での複数回の活動については言及できない。従って、本地域の断層の活動間隔は不明である。

しかし、平成12年度、長井市勧進代地区や飯豊町深渕西地区での浅層反射法探査結果により、深部の地層ほど急傾斜となることが確認され、変位の累積性が示唆された。

さらに、平成13年度、長井市寺泉地区において実施されたボーリングにより、下位のTe1層(約23,000年前)の方が、上位のTe3層(約2,300〜3,300年前)に比べて変位量が大きいことから、変位の累積性が推定される。

従って、本地域においては、年代測定結果に基づいた詳細な断層の活動間隔は不明であるが、更新世後期以降、繰り返し活動したことは明らかであると考えられる。