5−1−4 長井市寺泉地区の調査結果のまとめ

図5−1−4に本地区のボーリング断面図を示す。

ボーリング測線の山地側(西側)において、撓曲による変形構造が認められる。Te1〜Te3層は、西上がりセンスの変位を受けており、Te3層は約2,300〜3,300cal y.B.Pの暦年補正年代値を示す。Te3層上面の落差は、約1.4mと推定される。一方、約23,000cal y.B.Pの暦年補正年代値を示すTe1層はNo.5孔にのみ分布し、No.1孔より東側においては認められないことから、数m程度変位していると推定される。従って、Te1層には変位の累積性が推定される。最上位のTe4層の傾斜は、ほぼ水平であり、断層運動による変位は受けていないものと推定される。