4−3−4 飯豊町小山地区の調査方針
飯豊町小山地区では、平成12年度実施の空中写真判読および地表踏査(概査)により、NNE−SSW方向に延びる変位地形が低位段丘面にまで及んでいることが明らかになった。従って、完新世以降の断層活動が明らかになる可能性が高く、場所によって変位量が異なることから、変位の累積性が確認される可能性も考えられる。従って、平成13年度、新規の詳細調査地区として選定し、断層の活動性を評価するものとする。本地区ではまず、地表踏査(精査)により変位地形の位置や形態を確認するとともに、周囲の地質状況、人工改変の程度を把握する。その後、変位地形の方向と直交する方向においてボーリング調査を実施し、地下の地質状況の確認と年代測定試料採取を行う。特に本地区では、変位した新期段丘面の形成年代を求めることが重要になることから、ボーリングに際しては、短尺の簡易式打撃ボーリングを採用し、出来るだけ多くの地点で調査を行うものとした。