また、詳細調査対象となった全4地点について、変位した新期地形面の形成年代を明らかにし、断層の活動時期を明らかにするため、年代測定試料の採取を目的とした深度2m程度の短尺ボーリングを実施した。
調査の数量は表1−1に示した。深度5〜20m程度のボーリング調査においては、外径86mmで行い、オールコア採取とした。また、深度2m程度の短尺ボーリングにおいては、年代試料を得るため、できるだけ多くの地点で調査を実施する必要性が生じた。従って、比較的簡便に表層付近の堆積物を採取する方法として、「簡易打撃式ボーリング」を採用した。
採取されたコアは、堆積構造が良く観察できるまで整形し、20分の1の縮尺で柱状図を作成した。柱状図の作成に際しては、地層の堆積構造や堆積物の粒径変化、火山灰鍵層の有無、年代測定試料として有効な炭質物の有無などに着目し、詳細な観察を行った。コア観察によって作成した柱状図は、各地点の各ボーリング地点での層相対比のための基礎的な資料とした。
尚、柱状図は巻末資料に添付した。また、採取したコアはコア箱に収め写真撮影を行い、別途所定された場所に納品した。