3−6−3 ピット調査

平成10年度に実施したトレンチB−2)地点に隣接してピットを掘削した。調査結果を写真3−6−1ピット法面写真及び図3−6−3ピット解釈図に示す。ピット壁面には、トレンチB−2)の上位の地層が観察された。地質構造はトレンチB−2)とほぼ同じで走向傾斜はN10°W、38°Eであり、ピット内では不整合や地質構造の変化は認められなかった。

ピット壁面の地質状況は以下の通りである(下位より順に記述する)。

@礫層(層厚50cm以上)

凝灰岩、凝灰質泥岩の角礫を多く含む。マトリックスは粗粒砂である。褐色を呈する。

A細粒砂層(層厚約1.2m)

下位の礫層との境界の走向・傾斜はN10°W、38°Eである。明褐灰色を呈す。シルト質極細粒砂、中粒砂と互層状になっているが、それらの境界は不明瞭である。

B有機質粘土層(層厚40cm以上)

礫を多く含む不淘汰な粘土層で全体的に砂質である。黒褐色を呈す。

C盛土及び耕作土

ピット壁面の上半分〜3分の2は盛土または耕作土である。礫混じり有機質粘土からなっている。南面の0〜0.5m付近には平成10年度実施トレンチB−3)の埋め戻し土が見られる。