3−5−3 トレンチ調査

トレンチの実施位置は、ボーリング調査の結果から決定した山辺町大寺地区のトレンチ@地点、とこの崖地形の延長上で変位量が減少するトレンチA地点とした(図3−5−1)。トレンチBは地点は平成9年度調査の結果から図3−5−1のトレンチB−2)地点を選定したが、選定後に構造物の新設がありトレンチ規模を拡大することが困難であるためトレンチB−1)地点,トレンチB−2),トレンチB−3)地点に分散して実施した。

これらのトレンチ調査では山形盆地断層帯のうち南部区間の最新活動時期,活動間隔,単位変位量などを明らかにすることを目的とした。トレンチ実施位置はこれらの目的を達成するために断層の複数回の活動により崖が成長していると考えられる地点(トレンチ@地点),@地点よりも新しい平坦面が断層を横断しこれに変位が認められる地点(トレンチA地点),断層の延長上にあたり平坦面に変位が認められない地点(トレンチB−2),B−3)地点)とした。

以下に各トレンチで確認された地層の層相と堆積構造,断層および地質構造を延べる。各トレンチでの地層名は上位のものから順にA層,B層,C層・・・とし区分の基準は不整合や削り込みもしくは層相の大きな変化とした。