3−2−2 調査測線

測定を行った地区は図3−2−1に示した松山町引地から土渕を通過し東側は辰ヶ湯温泉に至る区間である。この区間の西側は沖積段丘の分布域となっているが、東側の丘陵地には鮮新世〜更新世前期の堆積物である観音寺層が分布する。想定される活断層はこの丘陵地と沖積段丘の境界付近に位置する。また、この測線の西側には平成9年度の探査において対象となった観音寺断層の南端部にあたる丘陵地が位置しているが、今回の探査対象とはしていない。探査深度は平成9年度実施の反射法探査「生石測線」との関連から約1.5〜2.0kmのデータ取得を可能とするものとし、測線の延長は約1.85kmとした。

探査測線では測定にあたって起点から測量によって10m間隔の木杭等によるマーキングを行い、これを受振点の基準とした。また、発震点もこのマーキングを基準としたが、道路などの制約により測線上でミニバイブレーターによる発振ができない場合には補助としての発震点をもうけると同時に、測線上においてカケヤによる発震を行った。この発震点は杭番号の92番から101番にあたる。