8−6 調査内容および実施位置

庄内平野東縁断層帯では、平成9年度調査によってこの地域に見られる断層を便宜上北部区間と南部区間に区分した。しかし、この区分は断層の活動性、特に最終活動時期や活動間隔が一致する場合にはこれらの断層は一連であると評価しなければならず、この場合想定される断層活動の規模に大きな差が生まれる。

従って、当地域ではトレンチ調査・ボーリング調査によってこれらの断層の活動時期を比較検討する必要がある。また、断層全体の構造把握は起り得る断層の震源城の推定に関わるため、地表の踏査や空中写真判読からは得にくい地下深部の地質情報を物理探査によって明らかにする必要がある。特に、本報告で南部区間とした松山断層から最上川以南の地域については、平成9年度調査によって明らかにされた地下地質構造に連続する探査を行うことによって庄内平野東縁断層帯の起震断層としての活動様式が明らかにする必要があると考えられる。以下に平成10年度調査の候補地と調査内容、目的を示す。