舟形町折渡から大石田町駒篭にかけての最上川はおおきな曲流を持っている。このため、発達する段丘面は面そのものの保存は良いが、段丘面形成時期においても最上川の曲流が優勢であった可能性があり段丘面の連続性が悪い。この地域では低位段丘T〜V面の分布が見られ、より上流部では低位段丘U面の発達・連続が良い。
大石田町駒篭から鷹巣の間に分布する低位段丘T面には、南北に連なる約1kmの傾斜変換部が見られる(JL−5)。このリニアメントの西側に連続する低位段丘T面は全体に東に向かって傾斜するが、低位段丘U面にはこの傾斜は見られない。また、リニアメントの延長は南北とも最上川の曲流によって段丘面が失われ、変位の累積性や連続性は不明であるためBランクとした。