２−２−２ 新庄盆地断層帯
新庄盆地は西側の山地、丘陵地に羽根沢層・芦沢層・鮭川層など鮮新世の地層が分布し、より西側には中新世後期の泥岩からなる古口層が分布している。盆地内の丘陵や残丘状の部分には、折渡層や山屋層など鮮新世後期から更新世前期の地層が分布している。鮮新世の地層は酸性凝灰岩、凝灰質砂岩、亜炭、シルト岩によって構成されている。鮮新世後期から更新世前期の地層は、凝灰質砂岩、亜炭、礫岩および軽石質凝灰岩などによって構成されている。盆地東縁は、中新世〜鮮新世の地層が急傾斜を示し、盆地西部では東にむかって順次新しい時代の堆積物となっている。また、盆地内には更新世中期〜後期の段丘堆積物や扇状地堆積物が広く分布している。
盆地内の構造を重力構造から見ると、盆地の西縁と東縁にそれぞれ南北に連なる等重量線の急傾斜区間が認められ、負の重力異常が示す構造上の中心は新庄盆地の中心にほぼ一致しているが、盆地内の中新世〜更新世前期の地質構造とは一致していない。