和歌山市楠見(建設省第二阪和国道建設工事敷地内)
B.設定経緯
和歌山平野伏在活断層については,その陸域の分布範囲の西端である河西公園(地質調査所,1998),東側の延長である和歌山市松江(地質調査所,1995),同市大谷(岡田ほか,1998)の各地点でボーリング調査や物理探査が実施されている.
本調査地点はこれらの調査結果からその分布が推定される地点であり,活断層の延長のほぼ東端付近に位置することを考慮して決定された.また調査地点は,物理探査および系統的な群列ボーリングが実施可能であり,第四紀における断層の活動履歴が把握できるような地質分布が期待できる地点を条件とした.
この結果,調査地点は和歌山市楠見の建設省による第二阪和国道建設工事敷地内が選定された.
なお,ストリップマップの作成範囲は,中央構造線断層帯の磯ノ浦断層,根来断層,桜池断層,五条谷断層,大松断層の分布範囲をカバーする和歌山県内の和泉山脈南縁とした.