(1)A−A'断面(図3−1−8)
ボーリング柱状図の地質境界、および電気検層結果による類似パターンをつないでみると、地質境界は全体的に西(丘陵)側に向かうにしたがい浅くなる傾向が特に深い部分において認められる。これは石油公団(1982,1983,1984)の反射法弾性波探査結果に見られるような盆状構造の考えと一致する。荒屋敷から丘陵/平野境界間は深いボーリングデータがないため断層周辺の構造を推定する事はできなかった。
平野部のボーリングでは、基盤岩らしき記載はなく、未固結の砂礫・砂・粘土が厚く分布する。厚い砂礫層の基底を沖積層/洪積層境界と考えると、境界はおおむね海抜0m付近となり、この付近での沖積層の厚さは20〜25m程度と推定される。
(2)B−B'断面(図3−1−9)
この断面は深いボーリングが少ないため一概にはいえないが、ボーリング柱状図の地質境界、および電気検層結果による類似パターンをつないでみると、地質境界は全体的に西(丘陵)側に向かうにしたがい浅くなる傾向があるが、小矢部川周辺では地層がほぼ水平に堆積しているようにも思われる。桜町以西ではボーリングデータがないため構造を推定することはできなかった。
(3)C−C'断面(図3−1−10)
ボーリング柱状図の地質境界、および電気検層結果による類似パターンをつないでみると、地質境界は全体的に西(丘陵)側に向かうにしたがい浅くなる傾向が認められ、特に深い部分において顕著である。これはA−A’断面と同様、石油公団(1982,1983,1984)の反射法弾性波探査結果に見られるような盆状構造の考えと一致する。
平野部のボーリングでは、基盤岩らしき記載はなく、未固結の砂礫・砂・粘土が厚く分布する。厚い砂礫層の基底を沖積層/洪積層境界と考えると、境界はおおむね海抜0m付近となり、この付近での沖積層の厚さは20〜25m程度と推定される。
石動周辺のボーリング柱状図は比較的連続性がよいが、横谷付近は丘陵/平野境界にあたるためD−22−4とB−33−2間では地質の連続性に乏しい。丘陵/平野境界付近の地質状況の詳細はデータに乏しいため不明である。