(2)<栃本南方断層>
栃本南方断層については,主断層による変位が認められる断層露頭が発見されておらず,平均変位速度の詳細な検討はできなかった.ただし,基盤岩である安山岩(扇ノ山起源の溶岩)が形成している山頂緩斜面が断層を挟んで約20mの高度差を有しており,安山岩の噴出年代は更新世中期(約70万年前)とされていることから,平均変位速度は0.03m/1,000年程度と算出され,C級の活断層であると推定される.