本リニアメント上で断層崖及びそれに伴う閉塞谷などの西側隆起を示す変位地形が確認され,本リニアメントが活断層である可能性はかなり高いと考えられる.
L−3(栃本南方断層)は,変位地形から西側上がりの逆断層と推定される.また,その水平変位量は不明であるが,垂直変位量は,変位基準面(山頂緩斜面)の構成層(扇ノ山起源の溶岩)が同一と判断されることから,図上計測によって求めると約20mとなる.変位基準面の構成層が約70万年前以前の地層であることから,平均変位速度は約0.03m/103年と見積もられ,L−3(栃本南方断層)の活動度はCと判定される.