トレンチ調査は、一般的には断層の存在の有無、断層の最新活動時期や断層活動の間隔および1回の活動に伴う変位量(実移動)等を明らかにすることを目的に実施するが、今回の調査では平成10年度に出現した断層活動に伴う地層の変形がどのように周辺へ連続するのかと、最新活動時期の確認を行うために、変形した地層と黒ボク土層との関係を把握することを大きな目的として実施した。
(2) 位置
トレンチ調査は、トレンチ掘削を3箇所実施した。トレンチの概略的な位置は、図2−3−1−1の調査位置図(測量図面縮小図)と巻末の測量平面図に示した。トレンチ位置を決定するにあたっては、平成10年度トレンチの位置、レーダー探査結果および地形・地質状況を考慮して選定した。
(3) トレンチの規模
トレンチの開口部の大きさは、以下のとおりである。今回は全体の数量としては、3箇所で全体の掘削量は150m3 (参考:長さ20m×幅4m×深さ2.5m)程度を目安としており最終的なボリュームは満足している。
・トレンチ5
長さ:約7.7m、幅:約3.5m、深さ:約2.8m(掘削量約75m3)
・トレンチ6
(長さ:約7m、幅:約4m、深さ:約2.4m)−(長さ:約2m、幅:約1.5m、深さ 約2.4m)+(長さ:約3m、幅:約2m、深さ:約2m)(掘削量約72m3)
・トレンチ7
長さ:約5m、幅:約3.5m、深さ:約2m(掘削量約35m3)
(4) 調査実施期間
平成12年2月〜3月
(5) 担当者
向山 栄(技術士:応用理学)
松本 俊幸(技術士:応用理学)
佐野 正明(RCCM:地質)
永井 恵理
金沢 泰平
曽我 智彦