(5)箱根ヶ崎地区

本地区では、立川断層のとう曲部を横切るように2測線を平行に配置した。測線の両端は地形的に2m程度の標高の違いがあり、反射断面(HL測線)はとう曲帯を北西側からみたように作成しており、2測線とも測線の下盤側で、鮮明な画像が得られるが、上盤側では深部での反射強度が弱い傾向を示している。礫層上面深度と思われる反射面は、深度0.7〜1.2mで明瞭に検出される。HL−1測線では、距離0〜20mまでは、反射面は明瞭でなく、距離20m〜30m間は、凹状の反射面を示す。距離30〜50m間は、同じように凹状の反射面を形成するが、前者より緩やかである。この反射面の形状から推測すれば、距離呈10m〜30mの間付近で断層活動によると思われる地層の変形(凹状形状)が認められ、この付近に上盤側と下盤側の境界が推定される。

HL−2測線では、距離0〜10mまでは、深度1m以浅に反射面がみられるが、10m付近で反射面が極端に深度2〜2.5mまで低下し、その位置から表層にむかって反射面が序序に上昇する。距離20〜35m間は、反射面が緩やかな凹状地形を示す。

このように両測線とも、それぞれ2箇所の凹状の形状が認められる。