(2)浅層ボーリング

@目的

浅層ボーリング調査は、表層部の地下地質状況を把握し、層相の確認と地質年代を決定するための試料を採取すること、また、とくに青柳礫層の上面標高を確認し、変位量の検討のための基礎資料とした。

A調査位置

ボーリング調査地点は、瑞穂町での立川断層下盤側の「古狭山ヶ池」の分布を確認するために地点を選定した。国立市谷保地区では、旧矢川上流域での層相の確認と堆積年代、青柳面での断層による変位地形を挟んでの層相の確認と段丘構成層の上面標高の比較、さらに旧矢川が流れていたと想定した場合の旧矢川下流域で調査地点を選定した。各地点の概略的な調査位置は、前述の調査地案内図(1/25,000)にボーリング地点を示したほか、図2−1−1−3図2−1−1−4図2−1−1−5図2−1−1−6の各地区での調査位置図に示した。

1) 瑞穂町箱根ヶ崎地区

調査地点は平成9年度での調査をうけ、「古狭山ヶ池」の分布範囲を把握し、その中での湖沼堆積物の詳細な記載を行い、また想定されている池の広がりを判定するため、東西方向に箱根ヶ崎B−1孔(深度:6m)、箱根ヶ崎B−2孔(深度:6m)、箱根ヶ崎B−3孔(深度:6m)の3本を実施した。

2) 国立市谷保地区

調査地点としては、矢川緑地、矢川地区、旧矢川地区である。矢川緑地では、矢川上流域での地質の確認と、地質年代を知るために、緑地内で広く沖積層の分布の確認と、地質試料の採取を行った。本数は8本実施し、深度はほぼ礫質の堆積物の分布を把握するまで行った。

矢川地区では、青柳面での青柳礫層の上面標高を確認し、また変位地形を伴う立川断層の隆起側と沈降側での層相の確認と、年代測定のための試料を採取するために合計17本の浅層ボーリングを行った。深度は各3m程度である。

旧矢川地区では、ほかの2地域の地質状況の相違を知ることと、堆積物の地質年代を調査するために、深度3m程度で3本のボーリングを行った。

B 現地調査実施期間

1) 瑞穂町箱根ヶ崎地区:平成11年2月〜3月

2) 国立市谷保地区   :平成11年2月