浅部屈折波の解析による表層構造について、第2層の速度は、断層の南側で 1900m/secだが、断層付近から北側ではやや遅くなる(1800m/sec)。第1層の速度を1000m/secとしたときの表層の厚さは全体に約20m前後であるが、測線北端では薄く10m前後になる。
表層直下から基盤上部までの堆積層は1800m/sec〜3000m/secの速度を示す。
堆積層は、測点No.130より南及びNo.40より北側はほぼ水平な構造を示すが、その中間(断層を含む地域)は全体的には凸構造であり、反射波の不連続や小さな逆断層が見られる。
基盤深度は地表から600〜700mで、凹凸に富み反射強度も変化が大きい。特に測点No.130〜50の間の振幅は異常に強い。しかし、地表の活断層に伴うような基盤の落差は認められない。基盤上部の速度は、反射法の展開を利用した深部屈折波の観測により、4500〜5000m/secと推定される。