@ 段関地区
伏在断層を対象として、沖積低地に計画した。鳴門市大津町段関にみられる微高地の東側延長の休耕田に計画している。既存ボーリング資料によると、砂質土が主体であり、断層による地層の変位や変形を把握しにくい可能性がある。ボーリングにより確認した上でトレンチを計画する必要がある。
A 姫田地区
伏在断層を対象として沖積低地に計画した。高架橋の既存ボーリングにより断層位置をほぼ推定できる。また、既存ボーリング資料によると、浅い位置に粘土やシルト層が厚く堆積しており、地層の変位や変形を把握しやすく、年代測定試料を得やすい利点がある。ただ、JR鳴門線近くを断層がとおるものと考えられ、断層位置によってはトレンチが難しい場合もある。
B 川端地区
鳴門断層を対象として、上板町川端の沖積扇状地に計画した。小河川の出口に位置しており、細粒分の多い地質構成と考えられる。また、東西両側の断層変位地形が明瞭であり、断層位置を特定しやすい。徳島引田線のボーリング資料を含めて検討すると、断層の活動履歴を詳細に把握できるものと考えられる。
C 池ノ浦地区
美馬町池ノ浦で三野断層を対象とする。本地区は地溝状の凹地をなしており、東側に断層池がある。凹地に新しい地層が堆積しており、最新活動時期を把握できるものと考えられる。
D 昼間小学校北
三好郡昼間小学校北の沖積扇状地に計画した。山裾部であり、計画箇所には崩積土が分布している可能性があり、トレンチ箇所として良好なサイトとはいえない。池田断層については他に良好な候補地がなく、本地区を候補地とした。
平成10年度には2ヶ所のトレンチが計画されている。鳴門断層を対象として川端地区を最優先とし、次いで平野部伏在断層を対象とした段関地区か姫田地区のいずれかでトレンチを実施したい。池ノ浦と昼間小学校北は平成11年度に検討する。