杭番号0〜100間では標高−500m付近までほぼ水平で明瞭な反射面が連続しており、堆積層と考えられる。反射面の平均速度は第1測線と同様に1.9km/sec〜2.1km/secである。また、この区間では部分的ではあるが標高−1600m付近まで水平な反射面がみられ、堆積層と推定される。板東地区で実施されている反射法弾性波探査(佐藤・佃,1996)では、標高−1500m付近から三波川帯の結晶片岩としているが、この測線では堆積層と岩盤の境界は確認できなかった。
標高−100m付近の反射面は杭番号0から水平に連続しているが、杭番号90付近で不連続となる。標高−100〜−300m付近の反射面は杭番号100〜110付近で途切れている。また、標高−300〜−500付近の反射面は杭番号90付近から北側で上方へ引きずられた形状を示しており、杭番号120付近で途切れている。これらのことから杭番号90〜120間に北側に傾斜した逆断層が推定される。
地質区分は第1測線と同様に、完新統の厚さを40〜50m程度と考え、完新統と上部更新統の境界を推定した。上部更新統と中部更新統の境界は反射面の平均速度から推定した。