(1)平均速度値

第1測線全区間と第2測線の測点0〜150区間を同じスケールで表示した深度断面を図4−6−13に示す。上が第1測線の深度断面、下が第2測線の深度断面である。また、地質調査所により実施された坂東地区反射法探査の主なCDP位置における平均速度値を表4−6−1に示す。さらに、今回の反射法探査の主なCDP位置における平均速度値を表4−6−2(第1測線)及び表4−6−3(第2測線)に示す。これらの表及び図4−6−13を比較すると、以下のことが分かる。

・ 第1測線の杭番号0〜150区間、及び第2測線の杭番号0〜150区間の標高−500m以浅では、両測線の平均速度分布はよく一致している(表4−6−2表4−6−3参照)。この平均速度分布は、地質調査所の結果(表4−6−1参照)と調和的である。

・ 第1測線の杭番号0〜190区間の標高−40〜−70mに見られる2枚の反射面(図4−6−13上図に示す反射面@)の平均速度値は、約1700m/secである。また、第2測線の杭番号0〜110区間の標高−40〜−70mにも2枚の反射面が見られ(図4−6−13下図に示す反射面@)、この深度の平均速度値も同じく約1700m/secである。従って、両測線に見られる反射面@は同一層準の反射面であると推定される。

・ 第1測線の杭番号0〜160区間の標高−170〜−200mには、ほぼ水平な反射面が明瞭に見られる(図4−6−13上図に示す反射面A)。この深度の平均速度値は、約1900m/secである。第2測線の杭番号0〜100区間の標高−170〜−200mにも、ほぼ水平な反射面が見られ(図4−6−13下図に示す反射面A)、この深度の平均速度値も同じく約1900m/secである。従って、両測線に見られる反射面Aは同一層準の反射面であると推定される。

・ 第1測線の杭番号0〜150区間の標高−350m付近には、ほぼ水平な反射面が明瞭に見られる(図4−6−13上図に示す反射面B)。この深度の平均速度値は、約2100m/secである。同様に、第2測線の杭番号0〜90区間の標高−350m付近にもほぼ水平な反射面が見られ(図4−6−13下図に示す反射面B)、この深度の平均速度値も同じく約2100m/secである。従って、両測線に見られる反射面Bは同一層準の反射面であると推定される。