(2)地 質

讃岐山脈、吉野川流域には三波川結晶片岩類や和泉層群を基盤岩として、森山層・土柱層(第二瀬戸内累層群)、段丘堆積物、扇状地堆積物、沖積層等の新期堆積物が分布している。図3−1−1に徳島県内の地質平面図、表3−1−1に地質層序表を示す。

なお、段丘堆積物の区分は水野・岡田ほか(1993)に従った。

1) 三波川結晶片岩類

・ 三波川結晶片岩類は低温高圧型の変成岩であり、塩基性片岩、泥質片岩等からなる。変成時期は中生代白亜紀である。

・ 地質境界をなす狭義の中央構造線から南側に分布する。

・ 吉野川流域では新規堆積物に被覆されており、その分布の北限は、阿波町切戸付近である。

2) 和泉層群

・ 中央構造線から北側に分布する。南限は中央構造線により三波川結晶片岩類と接している。讃岐山脈は和泉層群から構成される。

・ 本岩は中生代白亜紀後期に形成された海成の堆積物である。タービダイド(乱泥流堆積物)起源の砂岩、泥岩の互層からなる。砂岩勝ち互層と泥岩勝ち互層に区分される。厚さ数mの酸性凝灰岩を挟む。